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日本企業の進化と挑戦

活力ある経済、市場を軸に激変生き抜く経営を模索

1.全体総括

転職サポート情報、日本企業の進化と挑戦、外資系転職、求人情報 Career V International キャリアVインターナショナル 日本経済の半世紀のダイナミックで波乱に満ちた展開は、内外に様々な教訓を提供している。貿易と資本の自由化、円切り上げ、公害危機、石油危機、貿易・経済摩擦、グローバル経済の登場、中国などの台頭、世界最速で進行する人口高齢化など、日本が過去に直面し、また現在抱える課題は大きい。
1980年代後半のバブル景気までの40年余は成功物語だった。貿易と資本の自由化や円切り上げなどへの過剰反応が政策論議においてもみられた。しかし、経済・社会に対する危機意識が調整を加速させる効果はあった。「奇跡」の高度成長は、恵まれた内外の初期条件を日本が活用したことから生まれたと言われる。ただ、今後は絶えず変化する初期条件に応じて制度も政策も変わる必要がある。いま変化に対応する行動力が問われている。

2.バブル・その崩壊―背景は

1980年代の円高、バブル発生、バブル崩壊後の長期の経済停滞から学ぶべきものは何か。円高不況をにらんで実施された金融緩和策がブラックマンデーで引き締めに転換できずバブルが発生した。また不動産融資などの総量規制を契機にバブルは崩壊したが、設備、債務、雇用の三つの過剰から90年代不況が長期化した。これが一般的な議論だ。ただ、強調したいのは、この間の人口動態が日本経済に大きく影響したことだ。80年代には15歳以下の人口比率が下がって労働力人口比率が高まり、人口ボーナスが発生、将来所得が増加するとの期待があった。逆に90年代は高齢者人口比率上昇の影響が高まりこれが成長に負担にある「人口オーナス(重荷)」に転換した。

3.金融政策の失敗

バブル崩壊に続く長期の不況は、金融政策の失敗が主因と言う意見が大勢を占めている。ただ、日本の経済・社会構造がグローバル化に適応できなかったことが大きい。バブル崩壊で金融や不動産がダメになったというより、自動車や電機といた優良業種のなかでも苦境に陥る企業が出た。格差については、高度成長期に賃金格差は解消したが、生産性格差は解消しなかった。その問題が不況期に露呈した。
さらに市場化とその対応の過程が経済混迷の長期化に影響した点もある。金融・資本市場の自由化や労働分野の市場化は十分な準備なしに進んだ。書状が機能するための自己責任原則や情報開示の徹底がおろそかだった。問題をおこした参加者の退出ルールも未整備だった。
80年代は世界的に規制緩和が進んだ。ただ市場と規制を対立した概念で考えてはいけない。規制にも真に必要な規制から合理性に欠ける規制までいろいろある。ある種の規制をベースにしないと市場がうまく機能しない。さらに、高度成長期とは逆に、先行きはよくないという予想を変えられるパワフルな先導力が、政治にも研究者にもマスコミにもなかった。この点をもっと研究すべきだ。

4.日本型経営―どう評価

日本企業は80年代に絶頂期を迎え、90年代に低迷した。絶頂期を支えた「日本型経営」をどう評価するか。日本企業が注目を集めたのは、米国のマスプロダクションに対し、贅肉のない筋肉質のプロダクションの仕組みを作り出したからだ。トヨタ自動車、ホンダ、ソニーが米国に攻め込んだ。米国の消費者の支持を得た。系列取引や中小企業の活用といった効率的な生産方式を米国に大学も評価した。本当は、日本企業の強さは、製造現場簿熟練を支える長期的な人材育成にあった。
日本的経営の真髄は「人本主義」にあると言われる。現場の従業員をただの手足として使うのではなく、心や頭を持った人間として扱うメリットの集積が日本経済に成功をもたらした。さらに、人と人のネットワークを企業内や企業間の取引の場で構築したことが日本企業の強さの源泉だ。
人本主義とは眼綱言葉で言えば、「草の根レベルの産業民主主義」だ。人を大事にする経営をすれば、現場のコミュニケーションが促進され、情報の蓄積が失われずにすむ。企業の長期的教育投資が意味を持つ。日本的経営には高い合理性がある。
日本的経営は、日本が先進国に追いつく過程では非常にうまく機能した。為替で円が安く、賃金や物価も低い中で技術力が向上すれば、競争優位に立つ。しかし、物価や賃金が上昇すれば競争力を失う。80年代半ばにピークを迎えた後、低迷したのは、先進国へのキャッチアップをほぼ終えたからだ。その和えに新しい産業を育成する必要があったが、うまくいかなかった。

5.90年代停滞―その原因

日本的経営に対する評価は90年代に一転、大きく下がった。長期的な人材育成の欠点が出たからだ。リーダーの育成に時間がかかるうえ、社長は長く育ててきた事業から撤退したり取締役をやめさせたり出来ない。市場経済の原理に人本主義による企業原理を重ねる日本企業の仕組みは大きなショックに弱い。バブル崩壊、冷戦の終結、IT革命という三つの大きな環境変化に対応できず、雇用環境も甘くなった。経営者も十分に育たなかった。半導体業界でも韓国メーカーに負けた。日本企業の間接費が韓国よりも高い点も指摘したい。日本企業は取締役が多く関連企業も多い構造になってしまう。半導体を「産業のコメ」とみなす日本に対し、米国は半導体を核にシステム構築する知的IT産業にシフトさせようと全力を挙げた。こうした大きな仕組みの作り方では米国にかなわない。また、日本企業はグローバル化していない点も問題だ。長期的人間関係を強調するあまり、良い技術が世界標準になりにくい。海外進出の余地がない企業が世界で戦える企業を押さえつけている。携帯電話がその好例だ。インターネット上で「パラダイス鎖国」という言葉がある。国内で結構幸せだから海外に出ようとしない意味。日本の競争が内向きになりすぎるのが深刻な問題。あるいは、「ガラパゴス鎖国」。閉じられた環境で生物が特殊な進化を遂げたガラパゴス諸島のように、日本は特にIT産業を中心に特殊な道を辿りつつある。日本的経営の功罪は功が7、罪が3だ。日本的経営を今後も引き継ぐ中で、3の部分をどう小さくするかが課題だ。

6.新たな経営像―方向性は

今後の日本企業や経営の姿はどうなるか。日本企業がグローバル化にもっと対応できるか、日本的経営の負の部分をどう縮小するかという点で、いろいろ模索、実験してみる必要がある。例えば、会社は誰のものか、少なくとも商法では株主が企業の持ち主であるというルールがある。日本も一度ゲームのルールを純化し、忠実に従うべきでないか。それが駄目なら別のルールを作ればいい。
それぞれの国が何らかのユニークさを持って共存するのが望ましい。また、日本がでかい第二位の経済大国であり続けるという幻想は捨てたほうがいい。そう考えると、新しい経営の姿は、戦略面で見えてくる。一つは、ものづくりで新しい産業革命を起し続けられる企業群。典型例はトヨタだ。日本の弱点である言葉の壁が少なく、活躍できる産業が多い。二つ目は、東アジアをネットワークで結ぶタイプだ。こうした企業は日本の事業モデルをアジアに持ち込むことが可能。例えばダイキン工業がアフターサービスのシステムを中国に持ち込み成功したのはその先駆けだ。
人と人の関係の作り方といった原理面では、デジタル人本主義に進化していくべきだろう。
企業や産業組織は三つの層に分類されてくる。第一層は今までの企業よりも一段上にあるような超多国籍企業。第二層はエネルギーや情報通信などの、特定分野の大企業ネットワークだ。第三層は多種多様なドメスティックな企業だ。今の日本は悲観主義になりがちだが、「悲観主義は気分に属す。楽観主義は意志に属す」だ。悲観主義は意志を持って変えなければならない。
今後の展開を考えると、トヨタ自動車などを先導役に、超多国籍型からITを駆使したローカル企業まで多様な形態がある。日本列島に小さく安住せず、蓄積してきた自らの長所をどう生かしながら海外にネットを張るかが課題になる。日本経済は、バブル崩壊による失われた15年や90年代の半導体産業の凋落による日本的経営の負けから何を学ぶか。そこから教訓を得なければ新しい経営の創造は生まれてこない。

7.現状と今後の課題

グローバル化が進んだのは、冷戦終結とITの影響が大きい。米国が覇権を握りデジタルデバイドが進むといわれたが、実際は旧社会主義国やインドなどアジア諸国が世界市場に組み込まれ、IT革命によるイノベーションで、そういった発展途上国がITを学ぶだけで容易に先進国に追いつけるチャンスを得た。
米国や途上国はITという新しい産業に力を注ぎ高成長した。その結果、ものをつくる旧い産業の競争力の意識が薄れ、ものづくりに強かった日本やEU諸国は低成長にとどまった。さらに日本は人口減少で財政が危機にある。その中でどう成長していくかが課題だ。失われた15年は過去のことだろうか。景気拡大・財政健全化をどう達成するかが問われている。
失われた15年はまだ克服されていない。団塊世代が大量退職するが、新しい発想を持った人たちが活躍することを期待したい。他方、就職氷河期に就職した世代にも対処する必要がある。格差拡大はグローバル化による高学歴層への労働需要拡大に対し、その人数が増えていないことが一因だ。教育が重要になるが、高齢者の政治力が高まり、医療・年金など高齢者支出が優先されてしまう。財政健全化に向け税負担を高める余地はあるが、その前に税の使い道を改善する必要がある。問題は世代間の政治力の非対称性。若い人に負担を押し付けると生産性低下と言う形で跳ね返ってくる。課題に対する対応策は単純ではない。変化する時代、課題の多様性の中から最適選択を決定し、スピーディに実行することだ。間違っていたら直ぐに改めればよい。高邁な志と実行力、それに過ちを直ぐに求めて変更する度量が求められる。

8.国家の役割と市場の機能

日本が長期停滞で苦しんだ間、世界も変化した、国家の役割と市場の機能の観点で、将来の課題は。
市場の失敗を補い市場を設計するのが国家の役割。人口減少の中で資源・資本・労働の非効率な配分を是正することが必要だ。伝統的経済学は合理的な人間行動を前提にしていたが、例えば不良債権処理を後回しにするなど、人間の非合理さを織り込んだ制度設計をすべきだ。
もはや政府が決定したことを国民がフォローする時代ではない。地方自治やNPOの活動にみられるように、国民自身が制度設計にかかわっていく力をつけ、市場のルールや規制についても国家の関与を薄くすべきだ。
今後、EUのような経済統合、国家のブロック化が進むだろう。日本を含むアジアも例外ではない。そうなると、日本の自負するものづくりよりも金融の役割が大きくなる。その一方、10年に一度は来そうな金融危機に備えた市場づくりも必要だ。ただし日本にその能力があるかどうかが問題だが。
現在のグローバル化の最大の焦点は人口13億人の中国が世界経済に組み込まれたことだ。日本はこの新しい状況下で国際分業の観点でそういう方向に動くべきか考える必要がある。また製造業はもう旧いとの考えを持つべきではない。経済の中で製造業のウェートは縮小しているが、モノの生産がないと成り立たない分野は少なくない。技術革新と人材の質の向上で人口減を乗り切るべきだ。
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