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企業トピックス

混迷期に克つ指導力 世界経営者会議12

 尖閣諸島問題に端を発した日中貿易の冷え込み、長引く円高、出口の見えない原発問題。6重苦とも7重苦ともいわれる負担に日本経済はあえいでいる。一方、アジアなど新興国には大きな成長のチャンスが広がっている。第14回日経フォーラム「世界経営者会議」では、世界の有力企業の経営トップが、グローバル時代に成功するための戦略とビジョンを熱く語った。
 「世界は今、サイバー戦争に突入している」。会議初日、こういって参加者の注目を集めたのが、ロシアのセキュリティーソフト会社、カスペルスキー研究所のユージン・カスペルスキー会長兼最高経営責任者(CEO)だ。
 「今や携帯電話やパソコンだけでなく、車や社会インフラも攻撃対象になっている」。経済活動のグローバル化に加え、インターネットがもたらした垣根のないネット社会では、経営者は新たなリスクともいえるサイバー攻撃に備えなければならないと訴えた。
 ネットの発達はサイバー犯罪を招く一方、ビジネスのやり方も大きく変えている。企業の情報管理をネット経由で海外から請け負っているのがインドの情報処理サービス大手、タタ・コンサルタンシー・サービシズだ。この14年で売上高が35倍のI02億ドル(約8100億円)に増えた。
新たなデジタル革命
 ナタラジャン・チャンドラセカラン社長兼CEOは「スマートフオン(高機能携帯電話)やソーシャルメディアの登場が新たなデジタル革命を起こしている」という。きっかけはネットから様々な情報を得られるクラウドコンピューティングの広がりだ。「様々な端末から集まる情報を蓄積し、ビッグデー夕として活 用すれば、新たな需要を掘り起こせる」と強調する。
 今年の会議の全体テーマは「混迷の時代に克(か)つリーダーシップ」。経営者の指導力のあり方が議論されたが、特に今回はデジタル技術などイノベーーションの重要性を挙げる声が多かった。
 仏製薬大手、サノフィのクリストファー・ヴィーバッハーCEOは「医療費の削減には慢性疾患への対策が必要」だとし、それには「携帯端末などIT(情報技術)の活用が有効だ」と指摘した。同社は米アップルの携帯端末向けに、血糖値などを測定し管理できるソフトを開発した。「製薬会社は病気予防のシステム開発には消極的だったが、ITと薬を合体し、効果的な解決策を提示するほうが競争優位につながると判断した」という。
今回はデジタル技術を支える有力IT企業のトップが多数参加。技術面からもITの大切さを訴えた。デジタルカメラなどの記憶装置に使われる半導体フラッシュメモリーの米製造大手、サンディスクのサンジェイ・メロートラ社長兼CEOは、会社を創業した25
 年前に比べ「記憶容量は3万倍に増え、コストは5万分の1になった」と話す。
 今年初め、米イーストマン・コダックの経営破綻が話題となったが、「フラッシュメモリーの拡大がフィルム市場を完全に置き換えた」と指摘。技術革新に乗り遅れれば、歴史のある大企業でも生き残れないことを示唆した。
 記憶媒体の進化は企業の情報システムも大きく変える。米記憶装置大手、EMCのジョセフ・トウッチ会長兼CEOは大型汎用随時代からの経験を踏まえ、「クラウドやビッグデータは破壊的な変化の波だ」と語る。
「過去の成功体験で守りに入った企業は負ける。攻め続ける会社だけが勝者になれる」と強調した。
 講演者のいう勝者の条件を整理すると、以下の5つのキーワードに集約される。グローバリゼーション、ダイバーーシティー、サズテナビリティー、イノベーション、リーダーシップだ。
 米プロクター・アンド・ギャンブルのボブ・マクドナルドCEOは国際化について、「海外で成功するには、若いうちから社員に国際経験を積ませるリーダー教育が大事」だと発言。自らも「フィリピンなどアジアで10年過ごした経験が生きている」と語った。
 三井物産の飯島彰己社長も「1891年から続く海外派遣制度により、中国語を話せる社員は424人、スペイン語は252人、ロシア語124人、ポルトガル語は149人いる」と述べ、グローバル人材の育成が重要だと主張した。、
悪条件言い訳にせず
 文化の異なる海外で事業を営むには経営に多様性を取り込むことも必要だ。スイスのビジネススクール、IMDのドミニク・テュルパン学長は「欧米企業に比べ日本企業は閉鎖的」と苦呈し、新規市場を攻めるには「幹部に外国人や女性などをもっと登用していくべきだ」という。
 その際のネックが言葉の壁だ。最近は楽天など公用英語にする企業も増えている。だがブリヂストンの荒川詔四会長は「米国で話される英語を公用語とするのではなく、各国で使われる『ナショナルイングリッシュ』を共通言語にするといい」と提案した。
 持続可能性を最も重視したのは三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長。資本効率や利益.の追求だけで済む時代は終わり、「環境や人口・食糧問題、高齢化などへの対応が事業戦略にも必要」とし、異なるベクトルを満たす「4次元経営」の導入を唱えた。
 とりわけリーダーの大切さを訴えたのが日本航空の稲盛和夫名誉会長と日産自動車のカルロス・ゴーン社長だ。経営破綻した日本航空をわずか2年半で再上場させた稲盛氏はリーダーの条件として4つを挙げる。
 「組織のビジョンを掲げ集団を率いることができる人」 「仲間とビジョンを共有できる人」 「フィロソフィーを広められる人間性」「業績が向上する仕組み作りができる人」だ。
 株主利益の最大化が叫ばれる中、稲盛氏は「会社の目的は全社員の物心両面の幸福追求にある」と語り、「社員が誇りとやりがいを持てれば、結果的に業績が向上し、株主価値の向上にもつながる」と述べた。
 ゴーン氏も「リーダーは企業のビジョンを示して社員と共有し、同じベクトルに向かえるようにすることが大事」と説く。企業提携でも重要なことは組織づくりよりもビジョンやモチベーションだとし、組織は後からついてくるという。「変革を促すには情熱を持った人材をどれだけ育てられるかだ」と訴えた。
  日本企業を取り巻く環境は数えれば切りがない悪条件に満ちている。経営者はそれを言い訳にせず、新市場の開拓に向けた明確なビジョンをどう示せるか。社員がやる気を持って前進できるリーダーシップが今、求められている。

2012.12.03

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