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アジア転職支援情報

科学が開くアジアの未来

翁啓恵 台湾・中央研究院院長
白石隆 政策研究大学院大学学長

滝順一氏:いかにして研究の芽を、社会を変えるイノベーションにつなげられるだろうか。
 翁啓恵氏:台湾は学界が民間に技術移転しやすい体制作りを進めている。ここ数年間でバイオテクノロジー・新薬事法と科学技術基本法という2つの法律を作った。投資家は科学技術投資の税免除を受けて、科学者がベンチャー企業の取締役となれるようになった。過去5年間で80の新薬候補物質を開発するなど、成果は出ている。
 白石隆氏:日本は、各省庁の課長や室長レベルの4千人以上が政策を作っている。これら部署が作った政策を総合的な政策に作り上げている。こうした分散的な仕組みがある限り、トップダウン式で一気に仕祖みを変えようとすれば混乱を招く。台湾のように(トッ
プダウンでは)うまくいかないように感じる。
 翁氏:台湾は、視野の広い研究者の育成にも取り組んでいる。かつて若い研究者の多くは日本に留学したが、今は欧州や米国に行く人が多い。もっと若い世代は海外に留学したがらない。若手が海外で学べばインセンティブを与える取り組みをしている。例えば海外で研究を終えた後、台湾に戻っても、正規の職に就いて研究を一貫して続けられる環境を整備している。
 白石氏:科学と政治の関係も重要だ。例えば「安全、安心」という言果。安全とは、どんな危険があるか統計的に理解できるものだが、安心は心の問題であり科学的に捉えられない。例えば人工的に遺伝子を組み換えた野菜を作る研究は、周辺住民を不安にさせるた
め野外ではできない。これは過度に安心を重視した結果であり、政治の責任で判
断すべき問題だ。
 翁氏:これまで科学者は自分で問題を発見し、助成金を得て研究に取り組んでいた。しかし、今後はテーマを公募するなど問題解決型のアプローチが重要になる。そうすれば学界と産業界の認識の隔たりを埋めるだけでなく、効率的に予算を配分できる。台湾は、こ
の方式で進めようとしている。
 白石氏:問題解決型の研究風土を作るためには、評価と分配を連動させる仕組みが重要だ。旧帝国大以外でも、世界的に評価の高い研究グループは多い。そこに助成金など研究資源を集中的に投下すべきだ。国内でトップでも、世界では10位にも入らないグループな
らば、切り捨てることも考えた方がいい。
 日本にも変化の兆しはある。私は2011年度から5年間の第4期科学技術基本計画策定に関与した。政府がどの分野を強化したいかではなく、(社会に何か必要かという)需要側の視点で予算や資源を配分した。
 翁氏:アジアに共通する関心事項は、共同研究する必要がある。持続可能なエネルギーの開発、アジア系民族に多い感染症の治療薬作り、農業・食糧の安全技術確立などがある。イノベーションでは、日本がアジアのりーダー的な存在だ。各国が自由に対話し推進する枠組みを作るため、指導力を発揮してほしい。
 白石氏:今まで日本は先進国・地域と発展途上国とを分けて、科学技術分野の交流をしてきた。すでにエンジニアリングでは、日本の評価が中国や韓国、台湾より低い。今後は対等の関係で協力、競争していくべきではないか。

2012.06.09

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